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インフレ時の定期預金は損な商品なのか?

2012年末以降、アベノミクスをキーワードに株式市場は大幅に上昇しております。資産運用の機運が高まり、銀行や証券会社などでも盛んに投資商品が勧められているようです。そのような中、銀行預金(定期預金)はインフレにがなったら弱いので、投資するべきですよ。などという話も聞きます。
本当に、預金(定期預金)はインフレになると損な商品なのでしょうか?
インフレリスクって何?
インフレというのは貨幣価値の低下で実質的な物価高を意味します。
現在の100円の価値が相対的に小さくなることを意味します。たとえばインフレ率が10%という場合、今年100円で買えたものが来年には110円を出さないと買えなくなるということを意味します。
このようなインフレになった時、資産の運用利回りがインフレ率を下回ると資産価値が実質的に下落してしまうことになります。このようなリスクを「インフレリスク」と呼びます。
預金はインフレいリスクが高い金融商品か?
そんな中、インフレが進むと預金は不利ですから、株や投資信託などに投資をした方がいいですよ!と助言する方もいらっしゃいます。もちろん、銀行・証券会社などでも言われるかもしれません。
ただし、定期預金という金融商品のインフレリスクに極端に弱い商品ではありません。
過去の日本のインフレ率は1974年のオイルショック時に20.8%と高い数字を出したもののその後は最大8%を翌々年に出して以降低下を続けており、1988年には初のマイナス(デフレ)に陥り、1998年以降は2012年までずーっとマイナスです。
この期間の定期預金金利については、おおむねインフレ率を上回る水準を示しておりました。つまり、預金はインフレリスクに対して決して弱い商品ではありません。
もっとも、定期預金(スーパー定期)は固定金利ですので期間の長い定期預金を利用した場合、金利上昇が断続的に進むとインフレ率に負ける可能性も高いですが、1年程度の満期の定期預金を組めばインフレ率に大幅に負ける金利となる可能性は低いです。
もちろん、ハイパーインフレのような事態が起これば話は別です。ただし、このようなことが起きれば、他の投資資産だって無事に済むはずはありません。そうした時のための対策を立てておくということも大切ですが、通常のインフレリスクと話を置き換えてはいけません。
株式や投資信託はインフレに強いのか?
株式や投資信託などは預金と比較するとインフレに対しては強い資産です。
ただし、もしあなたが「将来起こりうるインフレのための対策だけをしたい」と考えているのであれば基本的には定期預金だけで十分でしょう。
株や投資信託の場合は、インフレリスクは回避できるかもしれませんが、このほかに「価格変動リスク」「信用リスク
」「流動性リスク
」などの様々なリスクを抱え込むことになるわけです。
デフレ時なら金利ゼロでもプラス?
ちなみに、インフレ期待は高まっていますが、現状ではまだ日本経済はデフレです。デフレはインフレとは逆に貨幣価値の上昇を意味しています。今年の100円は来年の100円よりも価値が高いわけです。
このような状況ではたとえ利率が0%でも実質的な資産価値はプラスになっていることになります。
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