定期預金と証券会社のMMF、どっちがお得?

定期預金と並んで安全性の高い運用先として知られているのが、証券会社で扱っているMMFという金融商品。投資信託(公社債投資信託)の一種なのですが、安全性が高く、利回りも定期預金と比較しても決して悪くない商品となっています。今回はこの証券会社の扱っているMMFという金融商品と定期預金、どちらがお得なのかを徹底分析していきます。

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MMFの仕組み

MMFとは、マネーマネジメントファンドと呼ばれる公社債投資信託という投資信託の一種です。日本円建で投資から30日以上経過していれば無条件で解約することができます。
ローリスクローリターン商品ではありますが、元本割れリスクがゼロというわけではない点に注意が必要です。
(MMFに関する詳細な商品性については参考サイト「MMFとは?」をご覧ください)

証券会社による定期預金のような感覚で扱われる商品です。

ちなみに、2012年5月25日調査におけるMMFの金利は下記の通りです。

0.097%(2012年5月18日~同24日における運用実績)

ちなみに、2012年5月における各ネットバンクにおける1か月定期預金金利は下記のとおりです。
住信SBIネット銀行:0.05%
楽天銀行:0.03%
SBI新生銀行:0.03% (ただし、2週間満期預金0.20%
PayPay銀行:0.04%

こうやってみると、SBI新生銀行の2週間満期預金を例外として定期預金よりはかなりの高金利で運用できる計算になります。

 

定期預金とMMFの比較

定期預金とMMFの違いを表にしてみました。

  定期預金 MMF
元本保証 あり なし
銀行(証券会社)破たん時 1000万円まで保護 全額保護
金利
定期預金<MMF
預金(投資)単位 1円単位 1円単位
投資期間 当初に決める期間
(期間前解約はペナルティ)
1か月経過後はいつでも解約可能
(期間前解約は所定の手数料)

最大の違いは元本保証の有無です。MMFは比較的安全な運用が行われているとはいえ、元本が保証されているわけではありません。 過去にも2回ほど、MMFは元本割れを引き起こしています。そういった意味で安全に運用という意味では定期預金の方に軍配が上がります。

一方、定期預金のリスクとしては銀行破たん時です。「ペイオフ」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、銀行が破たんした場合、預金者の預金は1000万円までの元本と利息までは保護されますが、それ以上は保護の対象外となります。(日本では2010年に破たんした「日本振興銀行」で初めて適用。およそ3560人でおよそ100億円程度の預金が戻らなかったということです)
もっとも、1000万円以下の預金であれば関係ないですし、あったとしても複数の銀行にわけて預金しておけば大丈夫ということにはなります。

年利に換算するとコンマ数%程度の差があるMMFと定期預金、あなたはリスクをとりますか?それとも安全な定期預金で運用しますか?

なお、個人的な感想としては現行の定期預金とMMFの金利差(銀行の定期が0.03%でMMFが0.09%で金利差はわずか0.06%)であるのならわざわざリスクを冒す必要はないと思います。

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参考記事:金融ポイ活(証券、銀行、クレカ)の相関図とおすすめの組み合わせを紹介
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